「おいしい食パンをよりおいしく食べたい。」
温かいトーストにバターをじゅわっと乗せる……そんな想像をしただけでパンが食べたくなりますね。
皆さん大好きなトーストですが、食パンは焼き方で味がかなり変わるのをご存じでしたか?
パンはパンがもともと持っている水分を、できるだけ残して焼くことでおいしくなります。
水分を残す焼き方について、コツと器具別にご紹介します。
検証も行いましたのであわせてご覧ください。
パンの焼き方は「高温&短時間」のコツでおいしくなる

食パンは他のパンに比べ水分量が多く、水分を約40%含んでいます。
この水分をできるだけ逃さずトーストすることが、おいしさのひみつ。
水分を逃さずトーストをするのためには、「高温で短時間」で焼くことが大切です。
通常食パンは通常250℃ほどで綺麗な焼き目がつきます。
パンをトーストする際、この温度に近づけてから一気に短時間で焼くことで、食パンの中の水分を保ってくれます。

パンをトーストする際には予熱することが大事ですね。
トースト器具別、おいしいパンを焼く方法
最近ではトーストに大切な水分が蒸気となって出てくる高級トースターが人気です。
今回は、どこの家庭にもあるトースト器具で十分おいしく焼き上がる方法をご紹介します。
①トースターのおいしい焼き方

どこのご家庭にもあるトースターは気軽に使える便利な器具、上下のヒーターでパンをトーストします。
ヒーターに近いほど焦げやすくなるので厚切りトーストは少し時間を調整ください。
- step1予熱時間3分
パンをトーストするための温度約250℃。250℃になるまでパンを入れません。
メーカーの差はありますが、庫内を温めるために約3分予熱をしましょう。 - step2焼く前のパンに霧吹き
トースターの熱源の性質上、庫内は乾燥します。霧吹きで水分を足してあげることでおいしさが増します。
手間ですが、確実においしくなります。 - step3トースト時間2分
6枚切りで約2分トーストします。
パンを冷凍している場合は冷凍のまま+1~2分足してトーストしてください。
トースター庫内は奥側が、温度高め。
食パンの特性上、パンの上部分を手前に、底部分を奥にした方が均一に焼ける。
(まっすぐな方が底になり、底の方が密度高いから)
②おいしくパンが焼けるフライパン♪


フライパンでパンを焼く際、蓋をすることでパンの水分を逃がさず一気に焼けます。
- step1予熱時間1~2分
フライパンの材質によって予熱時間は異なりますが、強火で予熱。
- step2食パンをのせ蓋をする(油は引きません)
食パンの水分を逃さないために必ず蓋をしてください。
- step3中火で1分焼く
中火に変えて片面1分焼きます。
- step4パンを返して1分(蓋は取る)
パンのもう片面は蓋をせずもう1分中火で焼きます。
③魚グリルでパンがおいしく焼ける


火力が強い魚グリルもおススメです。庫内の温度が高温になることからおいしく焼けます。
魚の匂いが気になりそうですが、加熱中はパンからの蒸気が出るので匂いは移りません。
ただし冷めてしまうと匂いがつくので、トースト終了次第すばやく庫内から取り出しましょう。
- step1予熱時間強火30秒
グリルの場合は一気に温度が上がります。
- step2●片面焼きの場合
弱火で2分、ひっくり返してさらに1分。
●両面焼きの場合
上の温度を強火に下の温度を弱火にして2分。
下が焦げやすいのでアルミホイルなどを敷くことをおススメします。
(画像のパンは何も敷かなくて、火に近い部分を少し焦がしました。)
おいしいパンの焼き方比較実験をやってみました♪
トーストは焼き上がりの水分量で味が決まります。
【トースター】【フライパン】【魚焼きグリル】を使って焼き上がりのパンの水分量を測りました。
トースト水分調査実験
【トースター】予熱なし | ![]() | ![]() | 水分喪失量 | 水分喪失割合 | 水分割合 順位 |
焼く前:55.6g | 焼いた後:49.2g | 6.4g | 11.5% | 5位 | |
【トースター】予熱あり | ![]() | ![]() | 水分喪失量 | 水分喪失割合 | |
焼く前:54.8g | 焼いた後:50.1g | 4.7g | 8.6% | 4位 | |
【トースター】予熱あり +縁切り※ | ![]() | ![]() | 水分喪失量 | 水分喪失割合 | |
焼く前:57.6g | 焼いた後:53.4g | 4.2g | 7.3% | 2位 | |
フライパン | ![]() | ![]() | 水分喪失量 | 水分喪失割合 | |
焼く前:57.7g | 焼いた後:54.0g | 3.7g | 6.4% | 1位 | |
魚グリル | ![]() | ![]() | 水分喪失量 | 水分喪失割合 | |
焼く前:60.0g | 焼いた後:55.5g | 4.5g | 7.5% | 3位 |
★フライパンでのトーストが最も水分を残す結果
★予熱なしでトーストすると、水分の蒸発が一番多くなる
★トースターを使用する際は「予熱+縁切り」が良い結果

食べた感じでは、フライパンと魚グリルでのトーストが芯まで温かく「サクッもちっ」としておいしかったです。
トーストパンは切り方でおいしくなる
焼き方だけでなくパンの切り方でも味が変わります。
スライスよりもブロックでパンを購入する
6枚切り4枚切りとあらかじめスライスされている食パンは便利ですが、スライスをしてしまうと断面から乾燥してしまいます。
購入はブロックパンをおススメします。パンを食べる都度、お好みの厚さにスライスすることでおいしく食べることができます。

バターをパンになじませる「田の字切り」

焼く前に田の字に切り込みを入れることで、バターやジャムがしっかりと中までなじみます。喫茶店のトーストのようで、見た目にもおいしそうですね。
焼き上がりが違う「縁切り」

食パンの耳から1㎝程内側に切れ目をいれます。耳は付けたままにします。この「縁切り」をすることで熱伝導が均一となりさらに水分が中に集まり、外がサクッと内はもっちりした食感が楽しめます。
上記「トースト水分調査実験」でもしっかりと水分が残っている結果となりました。
まとめ

パン職人さんが丹精込めて作り上げたパン。
できるだけおいしく食べたいですね。
おいしいパンは人を幸せにしてくれます。
「高温で短時間に焼く」ということを意識して、お好みの焼き方を試されてみてはいかがでしょうか?
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